【新常識】老化の原因は「リン」にあった!?
〜健康だからこそ健康について考える〜

【新常識】老化の原因は「リン」にあった!?〜健康だからこそ健康について考える〜

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誰しもが健康でありたいとは思いつつ、健康なうちに予防を意識的に行おうとしても何をしていいかわからない人も多くいると思います。そこで私たちが今からできることはないかと考え、自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部で、老化について研究をされている黒尾誠教授にインタビューをさせていただき、内容をまとめました。

こちらのインタビューの様子はNEXCAREのYouTube版「NEXCARE channel」にて配信予定です。
記事と合わせてご覧ください。

著書:腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する (幻冬舎新書)
   図解 腎臓が寿命を決める

我々NEXCAREは、歯科業界のみならず、様々な業界の課題や現状・今後を取り上げ、これからの未来を共に支え、盛り上げていくために、広く健康や生き方について、深掘りしていくメディアサイトです。

【抗加齢医学と健康寿命】

平均寿命と健康寿命

黒尾誠教授が研究されている抗加齢医学とスマートチェックアウト社が注目している健康寿命の相関性は一体どのようなものでしょうか?

WHOが発表した世界の健康寿命の統計によると、日本は74.1歳で1位になっています。2位はシンガポールの73.6歳、3位は韓国の73.1歳、4位はスイスの72.5歳などが続いています。
また、平均寿命を国際比較してみても1位は日本で84.3歳。2位以下はスイスの83.4歳、韓国の83.3歳、シンガポールの83.2歳と順位は変わりますが上位の顔ぶれはほとんど同じです。

世界的視野で見ても日本は男女共に平均寿命が世界一長いという現状ではありますが、健康寿命との乖離が大きいものとなっています。

そもそも健康寿命とは?

我々は、”訪問介護や老人ホームなどの人の助けを受けずに自立した生活を営める期間”と捉えており、当然平均寿命よりも短くはなります。

では、”平均寿命と健康寿命の差が生み出す課題点”とは何か、課題点があることでどんな影響があるのかを少し掘り下げましょう。

健康寿命を終え、平均寿命を迎えるまでに起こる出来事とはなんでしょうか?

自立した生活が送れないということは、したいことを好きにできない体の状況になっているということです。介護が必要な期間が長ければ長いほど、自身の負担はもちろんのこと、介護施設・介護人の負担が増え、金銭面でも負担となります。

また、状況によっては身体的負荷が広がり、予期せぬ病気や怪我を引き起こす可能性も上がり続けます。更に多くのケースとして、精神的負荷が増え続けるリスクも防げません。

我々は、この平均寿命と健康寿命の差を縮める事について、平均寿命を縮めずに健康寿命を伸ばす事で差を縮めていくという理想系を描いております。

(男女差はありますが)約10年間が平均寿命と健康寿命の差と言われています。
この10年を埋める為に抗加齢医学や予防医療が重要になってきます。

どのような医療提供、食事の改善、生活の習慣が必要でどれだけ具体的に提案していけるのか.
黒尾教授は研究所での日々の研究、我々スマートチェックアウト社では、歯科医院さまへの利便性向上や歯にまつわる支援活動、皆さまへの周知活動などを積極的に行って参ります。

あくまで自立して生活できる健康寿命を伸ばし、心身ともに健康であり続けることを目標に活動することで、我々が掲げているテーマである「Enrich Our Life 〜人生をより豊かに〜」が限りなく現実的なものとして感じることができるのではないかと考えております。

最期の10年を元気に過ごすために知っておくべきこと

スマートチェックアウト社は健康寿命を延ばすために、歯科の分野では予防歯科という事に注目しております。

インプラントやブリッジ、セラミックやレジンなど様々な代替治療が昨今の主流です。
それ自体の善悪はさておき、やはり自分の歯を生涯持つということに勝るものは無いはずです。
そういった面で歯科と健康寿命は密接であり、口腔内の健康そのものが健康寿命の引き伸ばしに大きく貢献するものと考えます。

黒尾一教授の抗加齢医学の研究成果では、「リン」という遺伝子物質が大きく老化に影響することが判明し、具体的にリンの摂取の抑制が皆さまへ向けて提唱できる段階に差し掛かってきました。
様々な研究を経て、新しい遺伝子の発見から、ミネラルの1つである「リン」に関しての発見や成果が表れ始め、腎臓の働きや老化に影響が及んでくることがここ5、6年で確立されてきました。

さて、今現在がどういった状況なのかというと、食塩に含まれるナトリウムの摂取に関しては、
「食べ過ぎると血圧上がる」という知識は周知の事実になっており、既に高血圧を防ぐための商品を多くの人が手に取れるようになっています。

リンに関して、今後このような商品開発が進んでいくと思われますが、今まさに研究結果の提唱から始まり、業界知識が商品開発や医療業界に浸透していくフェーズとなります。

結論としては、「リンを取りすぎない方が良い」という回答になるのですが、リン自体に味があるわけではないため、我々にとってリンとは、

  • 何に含まれているのかも知らない(後編で解説します。)
  • そもそもリンという物質をよく知らない

という状態だと思います。

リンとはどういうもので、それを取りすぎるとなぜ老化が進むのかを一般常識レベルまで広めていく、そういった活動が非常に重要になってきています。

現在、医学業界的には腎臓内科の医師さまの中では既に一定の注目をされているリンですが、他の医療分野の医師さまはまだそれほど関心がないこともまた事実です。

時間はかかると思いますが、「リンの過剰摂取が腎臓に悪い、老化を促進してしまう」という事実が世間一般常識に定着すると、みなさまの生活を含め、様々な医療の面で改善ができると思います。

老化の原因は「リン」にあった!?

そもそも「リン」とはどのような成分なのでしょうか?

リンは体内では主にリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムとして、骨や歯の構成成分となっていて、人体に必要なミネラルの一種です。
そんな重要なリン酸カルシウムですが生物がリン酸カルシウムの骨を持つようになったのは、脊椎動物が登場してからと言われています。

脊椎動物以前の生物が持つ骨は、リン酸カルシウムよりも柔らかい「炭酸カルシウムの骨」でした。
海にいた生物が陸上に上がるためには、水の浮力の助けを受けずに体を支える必要であったことから、リン酸カルシウムでできた丈夫な骨を持つ必要があったと考えられます。
そのため、リン酸カルシウムの骨を持つことが、現在の人類進化の前提条件となります。

しかし、リン酸カルシウムは非常に溶解度が小さいため、リンの濃度とカルシウムの濃度が一定以上になると析出(せきしゅつ)という現象が起きて沈澱が生じてしまいます。

リン酸カルシウムの骨を持つということは、一定量を超えた時に骨以外の不要な場所にリン酸カルシウムが析出してしまうリスクと背中合わせということです。
生命が陸上に上がるために、リン酸カルシウムが原因で臓器が障害を受けるというリスクを負うというが進化の過程で起きたと考えられます。

まず初めにリンの過剰摂取が影響を及ぼすのは「腎臓」です。腎臓は血液をろ過し、老廃物と体に必要なものを仕分けして、尿をつくる役割を持っています。

そのため、リンを摂取すると、リンは血液に入り、腎臓に送られ、ろ過されて尿中に排出されます。

腎臓の働きは加齢とともに低下します。これは老化現象の一環で、原因は必ずしも明らかではありません。腎臓の働きが低下すると、食後に血中にリンが流入してきても排泄が遅れがちになり、血中リン濃度が一時的に上昇するようになります。すると血中にリン酸カルシウムが析出し、血管を障害して全身の臓器の働きの低下につながります。つまり、最初に腎臓の老化が進み、それが全身の老化へと繋がっていくと考えられます。

成長期の子供では、リンをたくさん摂取しても、骨や体を成長させる材料として使われますが、成長が止まった大人では、摂取したリンは全て尿中に排泄しなければなりません。中高齢になって腎臓の働きが弱った際に、若い頃と同じような食生活をしていると、腎臓に負担をかけることになり、取り返しのつかないことになるかも知れません。

中高年になると塩やコレステロールなどを意識する方が増えますが、今後は是非ともリンを節制し、上手に付き合うことを視野に入れた食生活を送っていただきたいと考えています。

宇宙にいると老化が加速する!?

黒尾教授は日本の宇宙航空研究開発機構 「JAXA」とも共同研究をされています。

アメリカ航空宇宙局「NASA」と「JAXA」が共同で運用している「国際宇宙ステーション」があり、そこでは無重力下でのマウスの飼育、そして宇宙飛行士の方の尿検体を元に研究をしています。

「無重力下では骨の必要量が減る。そうすると骨要素が急に減り、骨に蓄えられたリンが血中に溶け出し、リンの過剰摂取時と同じような状況が起きるのではないか?」という仮説が立てられています。

つまり、宇宙だとさらに老化が加速するのではないかと予想されます。

宇宙関係者各所では、だいぶ前から「宇宙では老化が加速する」と考えられていましたが、そのメカニズムは必ずしも明らかではない状況で、JAXAがこの度、宇宙で老化が加速するメカニズムを明らかにする課題を公募してたため、黒尾教授が応募し、現在この研究を行うことが実現しています。

食事で摂取するリンだけではなく、体内に蓄えられたリンが老化を進める働きをしているのかどうかを今まさに宇宙で実験中なのです。

この実験でリンの働きと老化の関係性が証明できれば、骨量を減らさないための運動療法などが、腎臓の老化を遅らせる手段として有効なのではないかと提唱していく事ができるようになると考えています。

今、健康だからこそできることをする

スマートチェックアウト社が、なぜ「健康」に注目しているかというと

平均寿命と健康寿命の差が10年間も存在している事実から、

好きな事ができない。

好きな物が食べられない。

そんな生活は「心が豊かにならない」と考えています。

人生の全てをより豊かに送れる世の中にしたい。

健康寿命に注目していくことで私たちにもできることはある。

国民の健康増進に寄与していくためにも、発信していく必要があるという想いから、決済サービスの会社ではありますが、メディアの立ち上げにも至りました。

健康であり続けるために今何ができるのかという発想から予防治療や予防歯科など、「予防」と言われているジャンルに注目して参りました。

生活習慣病に関わると言われる歯周病なども健康寿命を下げることにつながっているのではないかと考えています。

歯は食べ物を自分の力で食べる上で重要なものです。
例えば「欧米では寝たきり老人は少ない」と言われています。
その理由として、「自力で食べ物を食べられなくなったら、それ以上の積極的な医療はしないという思想が浸透している」のだそうです。
受け入れがたい考え方かもしれませんが、高齢化社会が進み、介護の問題が大きくなる時に、今までのやり方のままで良いのか?という課題が必ず生じます。

そういった意味でも、歯の健康を促進して自力で食べられる期間を長くする事で、歯周病をはじめとする口腔内の病気の予防にもつながり、生活習慣病や心臓病などの老化促進症例を抑制することが出来るはずです。

そのためにも健康な時期から予防という考え方をもっと定着させていく事が必要になっていくと考えています。

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